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甘酒や粕汁など、酒粕を使った料理は老若男女に人気ですよね。しかし、妊婦や子供が食べても大丈夫なのか?といった疑問を持つ人も多いかもしれません。妊婦や子供が食べる場合に注意する点や、酒粕のアルコールの飛ばし方についてご紹介します。

妊娠中や授乳中に酒粕は食べても大丈夫?

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酒粕を使った食品の代表的なものは、なんといっても甘酒ですよね。さらに粕漬けや粕汁といった料理も人気があります。これらの料理は、妊娠中や授乳中に食べるとどうなるのでしょうか?

妊娠中の場合

酒粕は、商品によって差があるもののおおむね5?8%のアルコールを含んでいます。妊娠中にアルコールを摂取すると、栄養や酸素と共に血液中から胎児へと送られてしまいます。胎児はまだ肝臓が発達していないため、アルコールを分解することができません。すると、「胎児性アルコール症候群」という症状を引き起こすリスクが高まります。

胎児性アルコール症候群は、知能障害や奇形、障害が現れる先天性疾患のこと。妊娠2ヶ月目までの飲酒は器官形成に、それ以降は低体重や脳の中枢に影響を及ぼします。治療法はまだ見つかっていません。

ただ、アルコールを摂取したからといって必ずこの病気になるわけではなく、アルコールの分解能力は個人差が大きいもの。欧米では妊婦の20%が飲酒をしているというデータもあります。しかし、ほんの少量でも赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があることから、妊娠中の摂取はおすすめできません。

授乳中の場合

授乳中も、妊娠中ほどではないものの、赤ちゃんに悪影響が出る可能性があります。母乳は血液から作られており、アルコールを摂取して血液中のアルコール濃度が上がることで、アルコール入りの母乳を赤ちゃんに飲ませてしまうことになります。また、アルコールは母乳を分泌するためのホルモンの働きを抑える作用もあり、母乳の出が悪くなる可能性も。

アルコール濃度は摂取後1時間でもっとも高くなり、さらに1時間かけて消失していくとされています。しかし、2時間待ったからアルコールが消えた、とは一概には言えません。体格や体質によって個人差が大きいためです。

もし誤ってアルコールを摂取してしまったら、母乳はすべて搾乳して破棄し、丸1日は母乳をあげないようにしましょう。

米麹でできた甘酒ならOK

妊娠中や授乳中に飲むなら、米麹でできた甘酒がおすすめです。甘酒には、酒粕が原料のものと米麹が原料のものの2種類があります。酒粕でできた甘酒はアルコールを含みますが、米麹由来のものは含んでいません。市販されている甘酒もほとんどは米麹由来のものです。甘酒は栄養価が高く、整腸や疲労回復といった効果があり、多くの栄養やエネルギーを必要とする妊娠中・授乳中には特に向いている食品です。

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酒粕は子供が食べても大丈夫?

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酒粕は妊娠中や授乳中には避けたほうがいいということですね。では、次に気になるのは子供が食べても大丈夫なのか?ということです。

子供も摂りすぎはNG

子供が食べる場合も、やはりアルコールを含む酒粕は避けたほうが無難でしょう。甘酒や粕汁が好きな子供もいますが、発育過程にある子供の体に影響を及ぼす可能性があります。市販されている甘酒はアルコール分1%未満ですが、「子供が飲む場合はご注意ください」という但し書きがあります。

しかし、飲んではいけないということではないので、よほど大好きで何本も飲んでしまうということでない限りは心配ないでしょう。

「ノンアルコール」に注意

市販の甘酒やノンアルコールビールなど、「ノンアルコール」をうたっている商品の中には、アルコールを含むものもあります。それは、ノンアルコールとはアルコール度数1%未満を指すからです。

つまり、0.9%でも0.01%でも同じように「ノンアルコール」と明記されます。もし0.9%の濃度の飲料を5杯飲めば、アルコール度数が4.5%の飲料を1杯飲んだのと同じことになります。そのため、ノンアルコールと明記された甘酒や飲料を摂取する場合でも、摂りすぎないよう注意しなければなりません。

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酒粕を食べるためにはどうしたらいい?

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では、子供や妊婦は酒粕を一切食べてはいけないのかというと、そういうわけではありません。酒粕に含まれるアルコールを飛ばすことで、誰でもおいしく食べられる上に、酒粕の豊富な栄養もたっぷりと摂ることができます。その方法を見ていきましょう。

アルコールの飛ばし方

アルコールは、78℃以上で加熱することで蒸発します。粕汁のように煮込む料理なら、煮込み時間にもよりますがその過程でアルコール分はほぼ消失すると考えられます。

酒粕そのもののアルコールを飛ばしたい場合には、水と混ぜて鍋に入れ、沸騰したら液体に直接火をつけます。日本酒やみりんのアルコールを飛ばすときにも使われる「煮切り」という方法で、アルコール分があることで燃え、アルコールがなくなれば自然と火が消えるため視覚的に確認しやすいのがメリットです。

妊婦や子供が食べるときの工夫

授乳中や子供の場合は、アルコール度数1%未満の甘酒を1本(200ml)飲む程度なら、ほとんど影響はないでしょう。心配であれば、アルコールを含まない米麹由来の甘酒を飲むようにしましょう。

家で粕汁を作る場合は、酒粕を入れる手前で2つの鍋に分け、大人用にだけ酒粕を入れるというふうに作り分けると安心かもしれませんね。

妊婦や子供は酒粕のアルコールに注意

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食べてはいけないと断定されているわけではありませんが、妊婦や子供には酒粕のアルコールによって少なからず影響が出る可能性があります。そのことを認識した上で、食べるかどうかは自己判断です。どうしても食べたい場合は、アルコールをしっかりと飛ばしてから食べることをおすすめします。

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