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ためしてガッテンで話題!ガッテン流マイかす床レシピをご紹介
- 2017年2月15日
- テーマ:コラム
目次
「ためしてガッテン」といえば、NHKで長年放送されてきた生活情報番組としておなじみですよね。2016年4月からは「ガッテン!」という名前にリニューアルし、現在でも放送のたびに健康にいいと紹介された食品が売り切れになるなど、大きな影響力を持っています。2015年11月には「酒粕パワー大全開!」というテーマで酒粕が扱われました。その際人気だったマイかす床の作り方やポイントをご紹介します。
酒粕が持つ効果とは?
まずは酒粕が持つ効果について見ていきましょう。酒粕は日本酒を作る際にもろみを搾った残りカスのことで、栄養が豊富に含まれています。絞りカスとはいえ、その効果が注目されスーパーや酒蔵からもたくさんの種類の酒粕が売られるようになりました。
酒粕の健康効果
酒粕は血液中のコレステロール値を下げ、高血圧や糖尿病などの予防に役立ちます。糖分が脂肪に変わるのを防ぐため、ダイエット効果も。さらに肝臓の保護やアレルギー症状の改善など、うれしい健康効果をたくさん持っています。
酒粕の美容効果
酒粕にはビタミンB群や食物繊維が豊富です。摂取することで美肌効果や便秘解消効果が見込めます。さらに酒粕に含まれる酵母はうるおいを保ち、アルブチンやコウジ酸による美白効果もねらえます。そのため、化粧水や石けん、入浴剤の材料としても使われているんですよ。
粕漬けのルーツとは
粕漬けは、酒粕の効果を有効利用できる代表的な方法です。生の酒粕は栄養豊富で、野菜・肉・魚など何でも漬けることができます。しかし、全国で食べられている粕漬けの割合は少なく、その良さがあまり知られていません。
奈良漬けはなぜ茶色いのか?
全国で酒粕の生産量が多いのは兵庫県と京都府です。酒粕を使った料理というと粕漬けが有名ですが、粕漬けのルーツはもともと奈良漬けにありました。
奈良漬といえば、濃い茶色をしたウリの漬け物のこと。これは味噌を加えていることともありますが、「踏み込みかす」と呼ばれる熟成させた酒粕を使っているためです。人間の足で3時間踏まれた酒粕は麹菌が死滅し、たくさんの酵素が生まれます。半年?数年寝かせることで酵素が糖やアミノ酸を作り出し、糖は5.3倍、アミノ酸は1.8倍にもなります。酒粕を熟成させることで色が変化し、旨みや香りも増すんですね。
ガッテン流・自宅でカンタンに作れるかす床とは?
市販の酒粕はすでに麹菌が死滅しているため、自宅で踏み込みかすを作ることはできません。ためしてガッテンでは、自宅でカンタンに粕漬けを作るための「マイかす床レシピ」を紹介していました。これを使えば、食材が酒粕の酵素によって分解され、アミノ酸や糖といったうまみ成分が増えておいしくなります。
マイかす床の作り方
【材料】
・酒粕 100g
・焼酎またはみりん 50ml
【作り方】
1、固い酒粕を使う場合は手でちぎる。
2、焼酎またはみりんをかけ、ラップをせずに600Wのレンジで40秒加熱する。
3、ペースト状になるまでよく混ぜる。ミキサーを使ってもOK。
4、タッパーに入れ、常温で2日間熟成させれば完成。
マシュマロがおいしい!?
ためしてガッテンでは、奈良女子大学で実験を行いました。できあがったかす床に50品目の食材を漬け、特に美味しかったとされる12品が以下の食材です。
1、干物
2、イカ
3、ホタテ
4、ささみ
5、チーズ
6、パン
7、マシュマロ
8、パスタ
9、おにぎり
10、枝豆
11、リンゴ
12、干しシイタケ
この中でも、もっとも評判がよかったものが「マシュマロ」です。かす床に漬けることで材料である卵白がアミノ酸に変わり、旨みがアップしてキャラメルのような風味が出ます。
漬ける期間の目安は?
マシュマロなら4?6時間ほど漬ければ完成です。野菜・肉・魚は20?24時間以上漬けるようにしましょう。漬ける時間が長いほど旨みがアップしますが、肉や魚の場合は身が崩れやすくなるため長くても4?5日程度にしてください。
アルコール臭が苦手な場合はどうする?
もしアルコールが苦手な場合は、かす床の材料の焼酎やみりんを水に変えてみましょう。アルコール分が減るので日もちは短くなるものの、酒粕の効果はそのままです。また、かす床から食材を取り出したあとに数日間冷蔵庫においておくと、臭いを減らすことができますよ。
漬け方のポイント
手軽に作れるかす床ですが、漬け方にはいくつかのポイントがあります。
食材の水気を切ってから漬ける
漬ける食材は水分が少なめのほうがうまくいきます。野菜などは軽く茹でてからよく水気を切りましょう。かす床はアルコール度数が高いため保存性が高いですが、水分が加わることで腐りやすくなってしまうので注意してください。
かす床は常温で保存する
かす床は酵素の働きが重要です。冷蔵庫のような涼しい場所では、酵素が十分に働きません。適温は20℃?25℃程度なので、冬場はこたつに入れると菌が活発になります。
かす床の状態を把握する
かす床は一度作れば長期間使うことができ、使える目安は半年程度とされています。しかし、水分が多いものを漬けた場合や保存状態によってはそれより早く悪くなることも。もしかす床から酸っぱいにおいがしてきたら使わないようにしましょう。
ためしてガッテン流マイかす床を作ってみよう
かす床で漬ける粕漬けは、アミノ酸や糖が増えて食材の旨みがアップし、保存性も高まる優秀な食品です。何度も繰り返し使えるのでコスパもいいのがうれしいですね。今回ご紹介したマシュマロなど、さまざまな食材で粕漬けを楽しんでみてください。
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